2009年11月28日 (土) *犬夜叉/Novel/月無夜3
拍手とコメントありがとうございますv…色々言い訳はresにて(笑)。 ノートンの不具合の方ですが、どうもパソコンを立ち上げた時というより『ネットに接続した時点』でセキュリティソフトが自動的に更新作業を始めるようです。それでアップデートが上手くいかず、そのまま30分〜1時間くらいせっせとパソの容量を食う ─── という状況なので、逆にそれさえクリアできれば何とか使えるんじゃないか?と思いました。 立ち上げてもネットに繋がないままフォトショやビルダー、テキストエディタで作業して、それが一段落したらネットに繋ぎ、一旦作業を中断してそのまま放置。別の事をしていて1時間後くらいにパソに戻ってIEやメーラーを立ち上げるとCPU稼働率も通常の範囲内で収まるようです。 確かインターネットセキュリティの更新期限が1月くらいなので、この状態で我慢して期限ギリギリまで使おうかなと思います。これ以上不具合が増えなければ、ですが。その間に次のセキュリティソフト検討して、乗り換えます。お勧めを教えてくださった方、ありがとうございますv
【傾斜する心5】
いつもの帰り道のはずだった。司令部からアパートまでの、通い慣れた道。なのに今夜はやけに胸騒ぎがする。狭い路地は街灯と月光に照らし出されて石畳すらはっきりわかるほど明るかったが、その分物陰には暗い影が澱んでいた。 「何か、嫌な感じだな…」 どこかで人が揉み合うような微かな気配がし、くぐもったうめき声が聞こえた気がした。気配のする方に急ぎ足で向かったハボックは、ちらりと視界を掠める人影にぎくりとして立ち止まった。 「誰だッ?! 出て来い!」 「………よう、少尉」 暗がりから現れたのは、思っても見ない人物だった。見慣れた軍服姿ではなく黒っぽい私服に身を包んだ男は、軽く左手を上げて歩み寄ってきた。 「…中佐?」 「おうよ」 別段おかしな様子は無い。へらりといつもの調子で笑いながら近付いてくるヒューズに、だが彼は強烈な違和感を覚えて後退った。 「どうした? ハボック」 月光を弾いて眼鏡のガラスが銀色に光る。口元は笑っているのに、フレームの奥の瞳は冷たく研ぎ澄まされたままだった。恐ろしいほどの殺気に鳥肌が立つ。 「あんた、何してたんだ?」 「ったく、これだから鼻の利きすぎる犬は困るんだよ」 呟きが終わるか終わらないかのうちだった。 「う、あっ…!」 あっという間に間合いを詰めた男に羽交い絞めされ、ハボックは目を剥いた。ギリギリと首に食い込んでくる腕の強さに顔を顰めながらそれを外そうともがくが、どうしたわけか上手くいかない。まるで新兵のように軽くあしらわれる自分に焦って闇雲に暴れだそうとしたが、頬にひやりと金属を押し当てられて動きを止める。 「暴れんな」 ツンと鼻をつく鉄錆の臭いに、ハボックは顔を顰めた。突き付けられたダガーには明らかに血曇りが出来ていて、よく見れば黒っぽい男の服のあちこちにも染みが付着していた。 「……ちゅうさ」 声が震える。ではさっきのあの不穏な気配の片割れは、この男なのだろう。おそらくどこか近くの暗がりに、ダガーの犠牲者が転がっているはずだ。 「んな顔しなくても、ただの仕事だ。別に俺自身がヤバイ事に関わってるわけじゃねえ」 「仕事? 軍法会議所の?」 ようやく腕が緩んでまともに息が出来るようになったハボックは、ぜいぜいと粗い息を吸い込みながら訊ねた。 「お前、ロイから何にも聞いてねえの?」 「え」 「諜報部なんだよ、俺の本来の所属」 「 ─── ッ!」 見慣れた顔に見知らぬ冷たい表情を浮かべてそう告げる男に、ハボックは呆然と立ち竦んだ。
−つづく− |
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