『妖怪アパートの幽雅な日常・9巻』香月日輪
《講談社YA!》

 うーっ、これ児童書にジャンル区分して良いんだろうか。確かに書店でも図書館でも児童書コーナーに置いてあるけどムムムしかし……★
 ともあれ、10巻で終わる予定のシリーズ第9巻です。やっと図書館で借りられました。ずーっと貸し出し中だったんです。今回も借りる際見たら、この9巻の他は1巻しかなく、2〜8巻は貸し出し中だった……。やっぱそれなりに人気はあるんだな、このシリーズ。だって他のYA! の出版物は、あさのあつことはやみねかおるの本が何冊か借りられてるのを除けば、いつ行っても図書館の棚にそのまま置かれてるみたいだから……。
 あ、もちろんこっちが行ってない時に借りられてる可能性もあるけど、だいたい5日に1回くらいのペースで通ってるから……うーん、どうだろー★

 ま、ともあれ感想です。担任を務めている責任感からか、高3の二学期に授業が遅れてはいけない、と考えたのか、前巻で生徒を庇い大怪我をした女生徒(男子生徒も多数含む……★)のアイドル教師千晶は無理矢理退院、復職したものの体調が安定せず、授業中に倒れたり廊下に蹲ったりする事もしばしば。
 そんな千晶に無理はさせられないからと、文化祭でコンサートや劇に引っ張り出す(猫耳付きで☆)を諦めたクラスの面々。代わりに白の学ランを着せ、メイド喫茶ならぬ学ラン喫茶をやる事を企画。当の千晶とウエイター役をやらされる男子生徒を抜きにして大盛り上がりの最中、メールや学校裏サイトに悪意の書き込みが……。しかもそれは徐々にエスカレートしていって……?
 ……ってな展開の今回でした。相変わらず女子の玩具にされてる感がある千晶は、今回も災難が降りかかってます。30代の教師なのに白の学ラン着せられて、片膝ついて「いらっしゃいませお嬢様」……☆
 他校の男子生徒に「どこのタカラヅカ」と言われる外見が不幸を呼んでいます。お客として来た女の子達と1時間も笑顔で握手し続けるって……。体力的負担をかけずに盛り上がる企画を、との事だったけど、これ精神的負担だけでなく、体力的にもけっこうきついと思うよ……。あちこちから写真撮られ続けたり、終始笑顔を振り撒くだけでも疲れるのにねぇ。
 しかも文化祭の準備の間は生徒の起こした騒ぎの為他のクラスの教師に謝りに行ったり、進学やめると突然言い出した生徒の相談に乗ったりと、休む暇もないハードスケジュール。あげく倒れて体育教師にお姫様抱っこで運ばれ大騒ぎとか……悲惨な人生だなぁ(笑)。
 某石油産出国の王子に見初められて渡された指輪の価値が1個3千万円という過去には笑いました。ま、さもありなん、って事で。そして教師になる前は会員制クラブのオーナーだったというのも納得です。接客に慣れてる訳だわ。
 でー……本当にこの内容で、児童書に分類されてて良いんですかねぇ?
 激しく疑問ではあります。